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内科医ミーの日常日記です。男の子二人に振り回される日々。 ※医療相談などは一切受け付けておりません。
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待ちに待ってた作者さんの初単行本。ミステリーボニータ不定期掲載。

昭和23年東京で美術品泥棒を生業としている吉田虎之助。
とある山村にお宝を探しに迷い込んで、美しい少女・真神千越(まかみ・ちお)と出会う。
彼女は生贄として白狼に嫁ぐことが決まっていた───

というとなんとなく昔ながらの正統派少女漫画っぽいですが、全然そんなんじゃありません(笑)。
なんというか、トラも千越もしたたかもいいところです。

トラは戦前に盗みのプロに仕込まれていただけあって、美術品に対する知識がすごいです。
女性に対してだらしなく千越をほっぽって他の女にでれでれしていると見せかけて、ここぞというときには格好良く決めてくれるトラ。これ結構ツボです(笑)。(ほら、某少年漫画の誰かさんみたい)

時代は闇市さかんな戦後すぐ。トラはシベリアの収容所帰りという設定があります。
というわけで、トラは生命欲旺盛に見えて死にたがりなところもあります。
千越に対して娘か妹のように保護者気分で接するかと思えば、不思議な眼力や予知力を持つ彼女を神のようにあがめてしまうこともあります。
そう、トラにとって彼女は「女」にしたくない「女」なのです。

千越は千越で、生き神様として育てられたのと神通力を持っていることで、多少浮世離れしたところもありますが、そんな彼女が意外なところで俗世に染まっていく姿が可愛い可愛い♪
なんだかんだとトラに惹かれまくってるし。
トラは彼女が自我を持っていくことに対して嬉しく思いつつも、あまり俗世にまみれてほしくないとも思ってて、しかも彼自身、自分のそれが我侭だと気づいています。
このひねくれ具合がたまらんたまらん♪

本誌ではますます二人の関係が行き詰ってるのがなんともかんともじれったいです。
てかこの書き方じゃさぞかし重い話だと思われそうですが、ワンシーンずつは明るいですぞえ?
トラと千越の掛け合い漫才みたいな会話が楽しい楽しい。
この時代がお好きでしたら、ぜひご一読あれ。

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